柴犬は室内飼育と外飼育のどちらがいいのか?
柴犬を飼う時に室内で飼うべきか?それとも外で飼うべきか迷っている方はよくいます。元々外でしか飼うスペースがないなんて人はべつですが、選べる場合は困ります。
近頃は室内飼いの人が約8割、大型犬でも室内飼育というのが増えており、今後柴犬を飼おうとしている人であれば覚えておきたい、飼う場所によって気をつけるべきポイントの違いについて紹介します。
◆今までの柴犬は外飼いだった!
柴犬というと外飼いのイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。
狩猟犬として活躍していた柴犬は、外で飼っている人が多く番犬としての役割を担っていました。そもそも柴犬自体が飼い主さんとベタベタ甘えるような犬種ではないので、遊んでもらっているときと一人でいる時のどちらも大切にしている犬です。
自分だけの時間も大切にしたいので、ベタベタ飼い主にくっつかず性格的にはとてもドライな一面も持っています。環境への順応力も高いですし寒さも強いので外で飼っていても体調を崩してしまうような犬ではありません。
飼い主さんの都合に合わせて調整ができる犬なので、とても飼いやすい利口な犬とも言えるのではないでしょうか。もちろん室内で飼ってもその環境に順応しますので、柴犬がストレスを過度に感じてしまう心配もありません。
◆柴犬を飼う場所によって注意したいこと
柴犬が外飼いでも室内でも飼えることはわかりましたが、飼う場所によって注意して欲しいポイントがあります。どんな環境であっても順応してくれますが、場所に合わせて注意してあげることが必要になるのは忘れてはいけません。
- 外飼い
柴犬を外飼いする時にいくつか気を付けて欲しいことがあります。寒さには強いのですが柴犬に限らず犬は暑さが苦手で体温を下げて自己調整するのが犬はとても苦手です。
そのため外飼いする場合は暑さ対策は忘れてはいけません。コンクリートの上に直接犬小屋を置いてしまうと、暑さで焼けてしまい肉球に火傷をおってしまうこともあります。できるなら土の上に犬小屋を建ててあげること、自由に動けるスペースを確保して自分で体温調整ができる環境を整えてあげることが大切です。
ただし柴犬を外飼いする場合は春などの気候のいい時期を目安に生後1年ほど経過してから、外飼いをスタートするようにしましょう。
また外飼いしている犬の死因で1番多いのがフィラリアに感染して亡くなることです。
事前に予防接種をしていれば予防することにも繋がるのですが、1年の中でも特に活動が活発になる5月頃~は予防薬を服用するなど、しっかりと対策をすることが重要です。
フィラリアに感染する割合が減っているのでなかには大丈夫だと思い込んでしまっている人もいるのですが、犬を外飼いする以上、絶対に忘れてはいけないポイントです。
またノミ・ダニ予防も同時に行う必要があります。
外飼いをしていても天気が悪い時は室内に移動させてあげるようにしてくださいね。
そして一番重要なのは、「犬は群れの動物である」という事を忘れないでください。
犬は一匹一匹は弱い生き物なので集団になり、群れで全体を守ります。
昔のように番犬として家の死角を守ってもらうという飼育方法は、犬を群れから出し、見張り役をさせているのと同じであり、犬にとっては大変な恐怖であるといえます。
番犬が吠えるのは
1.怖いから
怖いので先に吠え、相手に自分の存在を知らせ、不要な突発事故を防ぐためでもあります。
2.威嚇行動
犬にはテリトリーがあります。
自分の家は自分たちのテリトリーと認識しておりますので、「テリトリーにそれ以上近づかないで!」という警告でもあります。
3.群れの仲間に知らせる
家の中には大事な仲間がいます。仲間に対し「危険が迫っているかもしれない!警戒して!」
という合図でもあります。
なので、柴に限らず外飼育する犬はよく吠える様になります。
外で犬を飼う場合、できる限り人間の見える位置、リビングから掃き出し窓があり、そこから常に人が見える。人からは犬が見える。という環境を作ってあげることで、疎外感も薄れ、ストレスも少なくなります。
- 室内飼い
柴犬を室内で飼う場合はしっかりと躾をしてあげることが大切です。柴犬はもともととても頑固な性格をしていて、自分のテリトリーを大切にします。
人間と同じ空間で生活する場合は子犬の頃から、かじり癖を直したり、なんでも拾ってきてしまう収集癖を正してあげることが大切です。落ちているものを自分の住処に拾って持ち帰ってしまうので、なかには飼い主さんが大事なものを勝手に持っていってしまうのできちんと教えてあげましょう。
また柴犬だけのテリトリースペースを作ってあげることも大切です。静かで落ち着ける場所であること、リラックスしてストレスを感じることのないようにしてあげましょう。部屋の中すべてを柴犬のテリトリーにしてしまうと、トラブルの原因になります。
室内飼育の柴犬はほとんど吠えません。
番犬にはなりにくくなります。
先に外飼育の説明をしましたが、室内に入ると外の音は壁に遮られ、室内に居れば外の人と直接接することはありません。
人が来ればチャイムを鳴らします。チャイムは言いかえれば群れに注意を促す音でもあり、外の犬は知らせる役目がありますが、室内の犬は聞く立場になります。
チャイムが鳴ればほとんどの場合、ボス(飼い主さん)が対応してくれますので、自分は矢面に立つ必要がありません。
テリトリーに勝手に知らない人が入ってくるという事はありませんので、安心し過ごせます。
また、家に人が入ってきても、泥棒以外はボスが招き入れた人ですので、その人に対し追い払うような威嚇行動も基本しません。
最大の変化はボスと一緒の群れの中で生活ができるという事です。ボスの近くで一緒に生活できることは群れの基本行動であり、犬は人に付く、猫は家に付くと言われる所以です。
外、中、の環境で犬の行動(性格も)が変わるのです。
◆犬は群れの動物です。
現代の日本の飼育は9割が室内犬です。
30年前は9割が外飼育でした。
群れから離され常に緊張状態、吠えるのも噛みつくのも自分の身を自分で守るための行動です。
なので理想を言えば室内飼育してやる方が犬には良いです。
家の壁に守られ、外を警戒しなくていい、おうちに居れば時間がたてばご飯が出て来る。
外をウロウロとゴミをあさらなくても生きてゆけます。
おうちに居れば夜になるとみんなが帰ってきます。
安心です。頼れるボスがいます。
怖くもなく、危険もなく、安心し暮らしていけるのは室内です。
◆柴犬を飼う上で余計なトラブルにならないために
柴犬を飼う時だけでなく犬を初めて飼う人にとって、思いもよらないことでトラブルに繋がってしまうことがあります。
例えば家に友人や親戚などの来訪者が来た時に犬がいることを知らずに敷地に入ったら吠えられてしまった…。なんてこともあります。家族にとっては柴犬がいることが当たり前でも来訪者にとってはびっくりして転倒しケガに繋がってしまうことも十分に考えられるのです。
表札などに犬を飼っていること、外飼いしていることをわかるように目印をつけておくと、トラブルを防止することに繋がります。
また外飼いする場合のリードは引きちぎれない物、しっかりと十分に動き回れるぐらいの、長過ぎることのないちょうどいい長さにしてあげましょう。
柴犬を外飼いする場合、最初は少しずつ様子を見ながら犬が寂しく感じていないか、体調に異変はないかなどをしっかりと確認し、毎年の予防接種を受け、ノミダニフィラリアの駆虫薬、予防薬を定期的に投薬し、よく観察してあげてください。
もともと室内飼いの犬を外飼いにする場合は特に注意が必要です。外飼いにも室内外にもそれぞれメリット・デメリットはありますので、これから一緒に長く生活する家族だからこそお互いに生活しやすい環境を整えてあげることが大切なのです。
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