幼少期の犬の記憶

兄妹や親はいつまで覚えている?

兄妹でも母でも幼少期であれば4~6か月離れると忘れるといいます。
犬自身に人間のような兄妹という認識は元々なく、「仲間」という認識になります。
なので兄妹で育つとより見知った仲間であるので他の子よりは仲良く過ごせるという事になります。
しかし現実問題、それぞれの犬生を歩み、別々の生活、新しい家族(群れ)の元で過ごしますので、
半年経って再会しても「見たことある犬だな?」という程度になってしまいます。
自然界では母親は子犬を独立させねばなりませんので、時には厳しい態度を取ります。
唸り、噛み、子犬を追い出すこともあります。
自分で餌を取れるようになると「自力で生きて行け」というのが自然界です。
母親であっても子が成人すれば近親交配も避けなければなりませんし、群れのボスに痛めつけられる可能性もあります。
母親は子を覚えていても「覚えていないふり」をし、自分から避け、
人間からすれば「覚えていないのではないか?」と思わせているだけかもしれません。

 

 

自然界でのオス犬は母親と一緒に子育てはしません。オオカミは子育てをしますが、飼育されてきた犬たちはちょっと事情が違います。
人間の母親は子にはじめてお乳を与えるときに本当の母性本能が芽生えるといいますが、
餌を取ってくる、消化したものを吐き戻し分け与えるという事が段々と母性本能を養いますが、
ペットとして飼育されている場合、餌を運ぶという事すらしないので、子への母性本能は自然界よりもずっと薄くなります。
オス犬は群れの中の新しい弱い仲間という認識はあるので守るべき仲間として受け入れますが、
子犬が成長すれば自分の子供であろうとライバルという認識が出てきますので、子であろうとボスとしての行動を行います。
オス犬は時に子殺しをしますので、野生の子犬はオオカミに比べても生存率が低いのです。
子犬が成長すれば近親を避けるためなのか、母親が追い出しますので、母子が一緒に暮らすという事もあまりありません。
そして時期が来れば次の繁殖行動がはじまります。
発情期間が約6か月空きますので、前に産んだ子を6か月までに忘れてしまうといわれるのかもしれません。
生物学的には近親交配を繰り返せば種が絶えます。
しかし犬の世界は親子、兄妹でも性的行動に及ぶことから、人間側から見れば「親兄妹という認識が無い」と思えるだけなのかもしれません。

成犬になればかなりの期間覚えていることが出来ます。
何年離れていても思い出せる記憶力もついてきます。

 

好む臭い

犬に複数の違う犬の臭いが付いた毛布を与えます。
その中にはその子を産んだ母親の臭いが付いた毛布が一つ。
多くの犬は母親の臭いのついた毛布を好む傾向にあるという結果になりました。

母親の事は忘れても、母親の臭いは好みます。
逆もしかりで、子犬は母親の臭いを好みます。

兄妹の臭いにも知らない犬の臭いよりは高い反応を見せます。

生後2か月前に別れ、その2年後全く合わなかった親犬の臭いのついた毛布と知らない犬の毛布。
これも母親の臭いのついている毛布を好むという結果が出ました。

ここでわかるのは幼少期に刷り込まれた臭いは好きな臭いになっているとが多いという事です。

 

人間を覚えている?

幼少期、母の元で過ごした後、人間に飼育された子は人間をエピソード記憶として残してゆくことが出来るといいます。
エピソード記憶とは、その場所であったり、その行動であったり、その時に沸いた感情であったりという記憶の中から思い出すという記憶です。

以前里帰りした子がいました。
「ここどこ?」と数分そわそわしていました。
「犬舎を離れもうだいぶん経つしね。忘れちゃったかな?」
と飼い主さんも感動の再開を期待していましたが、そんなそぶりもなし。
警戒気味に犬舎で過ごしていました。幼少期お世話になったスタッフに自分から近づくこともなく、
これが新しい群れで順調に育っている証なんだ、成長したんだ、と寂しいけれども嬉しい思いを皆感じていたとき、
その子が何か悪い事をしてしまい、スタッフに捕まえられ「コラ!」と叱られました。
その時に、その声、そのイントネーションを思い出したのか?
怒られたのに、瞬時にキラキラと目を輝かせ、尻尾をちぎれんばかりに振り、スタッフに「思い出したー!!!」と顔をべろべろと嘗め回しだしました。
さっきまで尻尾も上げず警戒していた子が、尻尾ブンブン、最初のスタッフだけでなく、その場にいるスタッフ全員に「私だよ!!!覚えてる?ねえねえ!!」と順番に大喜びであいさつしまくります。
見ている誰もが「思い出した!」と一斉に同じ言葉を発しました。

幼少期、犬舎で初めて怒られた記憶。
新しい飼い主様の元で上書きされる記憶の中でも「怒られた」という幼少期の体験が残っていたという事だと思います。
犬舎の事もスタッフの事も忘れていたけど、「コラ!」と怒られた瞬間、記憶が瞬時に上書きされた記憶の中から呼び起こされた瞬間ですね。

上記の事からも、里帰りの子が何かのきっかけで急に思い出すというのはこれまで何度も経験しており、行動であったり、匂いであったり、何かのきっかけが古い記憶を呼び戻すことは結構あります。
しかしこれが2年3年と離れたままだと上書きされた記憶から呼び戻すことが難しくなるのも事実です。

 

 

 

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